[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ビジネスとしては、男性アニメファンの支持が必須
―― TIGER & BUNNYは、インターネットでの投稿やライブビューイングの客層を見ても、女性に非常に支持された作品という印象を受けました。
尾崎 「じつは、我々がまず取り込まねばと思っていたのは、男性アニメファンなんです。なぜかといえば、近年のガンダムや銀魂といった例外もあるものの、一般的にDVDなどのパッケージを買う方は、やはり30歳前後の独身男性が圧倒的に多いからです。
(ビジネスとして成立させるには)まずコアなファンにパッケージを購入していただく必要があります。逆に言うと、男性に観てもらえない作品は、相当ハードルが高くなってしまう。ですから男性ファンをちゃんとキープして、ご満足いただいた上で、支持層をどれだけ拡げられるかという順番です」
―― なるほど。あくまでその中心は、コアなアニメファンというわけですね。
尾崎 「はい。コアな男性ファンに重点を置きつつ、ライトな層をどれだけ取り込めるかで、拡がりが違ってくるはずだと。
じつはここに相反する部分もありまして……」
尾崎 「コアなアニメファンは、複雑で考えさせるストーリーや、1回観ただけではわからないような内容を好みますよね。
僕はあんまり好きな言葉ではないけれど、いわゆる「鬱展開」といわれる、シリーズの途中で意外性を持った悲劇を盛り込むことがトレンドになっています。
そういう作り方をすれば、コアなファンへの引きにはなるだろうと。でも、鬱展開は、この作品の世界観にあわなかったし、いわゆる「萌え要素」で買ってもらうという意図もまた、全然なかったんです。
それはなぜか。
監督のさとうけいいち氏には、何よりも『ヒーローを描きたい』という想いが強くあったからです」
―― 男性のコアファンが飛びつく要素をあえて避けつつも、パッケージは購入してもらうというウルトラCをこなす必要があったのですね。確かに定石と相反しています。しかも、土日朝の子供向けならともかく、深夜に正統派ヒーローものというのは難易度が高そうです。
尾崎 「おっしゃる通り、深夜のアニメではなかなか難しいことです。本当に冒険で、単純に真っ向勝負しても簡単にはいかないだろうと予測はつきました」
―― それでも監督はヒーローものを描きたい。
尾崎 「しかも『原作ものではなく、オリジナルをやりたい』と。
となれば、僕の役割はその構想をどれだけ拡げられるか、そして子供向けと見なされやすいテーマと、放送時間・視聴者層をいかに両立させるか考えることです。
そこからは監督と二人三脚、そして途中からライターの西田さん(脚本の西田征史氏)にも入っていただいてチームを組みました。これが3、4年ほど前の話ですね。そこから企画を“膨らませる”作業に結局2年ぐらい費やしましたね」
ライバルは深夜バラエティー
―― ということは、『プロダクトプレイスメントありきの作品』ではなかったのですね。
尾崎 「はい。考えた末に辿り着いた施策です。『コアなアニメファン以外にも観てもらいたい』と考えたときに、僕が想定した視聴者像は、“昔はアニメを観ていたけれど、働き始めて、もしかしたら子どももできて『いつの間にかすっかり遠ざかってしまったなあ』という社会人”です」
―― その社会人は男性ですか?
尾崎 「『最近アニメ観てないなあ』という社会人全般です。既婚・子持ち・年齢・性別すべて不問。仕事から帰って、とりあえずテレビをつけてバラエティーを観るとか、あるいは海外の連続ドラマを休日にレンタルしている。
そんな人たちに、もう一度アニメを観せたい。あるいは、アニメをほとんど観たことなかったけど、うっかり観ちゃいました、というような人たちに観てもらうことを考えると、ヘビーで複雑なお話はマッチしないと思ったのです。連続物だけど、途中から観てもわかる作りにはしたいなと。バラエティーと同じように、その1回しか観ない人もいるわけですから」
―― 単発で満足できるけど、続きも気になるという絶妙な線を狙ったと。
尾崎 「現在、社会人の生活リズムは不定期極まりないですよね。20~30年前のように、何曜日の何時にはお茶の間でテレビの前に座るという習慣はもはや成立しない。
だからこそ、バラエティーのようなライトテイストの番組が好まれているのだと思います。毎週連続で観る必要もない。その瞬間だけ面白ければ、それはそれでありだよねっていう。
僕らは、そういった作品を相手に戦わねばならなかった。良い意味で、ライバルは深夜のバラエティー番組だったんですよ。ほかのアニメ作品ではなく」
―― TIGER & BUNNYにアニメっぽさがあまり感じられないのは、コアファン以外を積極的に取り込む姿勢にあったのですね。
尾崎 「あくまでも、ターゲッティングから導き出された結果ですね。基本的には1話完結。各話だけ観ても楽しめる作りでありつつ、25話通したストーリーも置いていく。そして企業ロゴは、ライトな視聴者に対しての仕掛けでした」
広告収入でリクープはしていない
―― Twitterなどでは、プロダクトプレイスメントの仕掛けや、ペプシネックスのCMが流れているのを見て、もうリクープ(投資回収)できているんじゃないか、というような誤解もありましたが。
尾崎 「広告収入だけではリクープには、もう全然、まったくと言っていいほど遠いですね。それに前述の通り、そもそもこの仕組みのスタートは儲けるためのものではありません。
とはいえ、ビジネスモデルに閉塞感があるのは事実です。パッケージ市場がシュリンク(縮小)するなかで、代替のリクープ手段は必要だなという思いもあります。
せっかく今申し上げたような世界観があって、企業が載ってもマッチする作品なのだから、実在の企業へのメリットも作って、お金に換えられればいいなと。実際、お金はいただいています。
ただ、それ自体がリクープ手段ではありません」
想定外だった「女性からの支持」
―― ターゲットを拡げていくといえば、女性からの反応がすごかったですね。これも狙いがあったのでしょうか?
尾崎 「特定の女性ファンを意識して作っていたわけではなかったんですよ。そこは嬉しい誤算ではありました」
―― そうなんですか。
尾崎 「はい。先に整理しておく必要があるのは、一般のファン層の中身です。我々としてはライトな女性ユーザーもたくさんファンになってくれているという認識です。
『TIGER & BUNNYはコアな女性ファン向けアニメ』と言われることがあるようですが、じつは全員がそういったコアな女性ファンというわけではありません。
これまでアニメを観たことがなかった主婦の方などもたくさんいらっしゃるんですよ。元々観ていただきたかったのはそういった層なんです」
―― では、例えばガンダム=プラモデルというイメージがあるように、そういった商品化による印税収入はTIGER & BUNNYでも図られているのでしょうか?
尾崎 「これはやはり従来の延長で、回収方法の7~8割ほどがビデオグラム(BD、DVD)です。おそらく本来のアロケーション(割合)も同様でしょう。残り3割で幅広いグッズ展開や二次展開を考えています。今はまだお話できないことも多いのですが」
―― 差し支えない範囲で。
尾崎 「イメージでよければ、幅広いマーチャンダイジングですね。それはフィギュアであったりコンシューマーゲーム、できればプラモデルにもしたい。二次利用展開としてはイベントがあります。11月に開催した『TIGER & BUNNY HERO AWARDS 2011』もその一環です。
―― ドラマ化も?
尾崎 「プロデューサーの想いとしては実写化やミュージカル化など、そういった幅広い展開でもってリクープしていければと」
―― ヒット作でも、プラモデルは主力とみなされないのですか。
尾崎 「プラモデルは本当にわかりやすいロボットものでないと、なかなか難しいですね。ちなみに、プラモデルを最初からリクープの手段として見込めるのは、実際ガンダムぐらいなのです。
ただ、TIGER & BUNNYは等身大で、いわゆるスーツですから、プラモデルも視野に入れつつ、もっと広めのカテゴリーで展開したいと思っています」
面白かった
しかし実写やミュージカルはww
ルルーシュやるし尾崎Pいたら本当になりかねなくて怖いw
399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 12:51:21.53 ID:5YjPMKmji
もたもた書いてたら被ったw
後編も楽しみだな
400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:00:01.26 ID:hpGVLjMj0
面白かった!ビジネスの面から見た話はたまにしかないけどいいな
どうでもいいけど
尾崎Pの着てる物がナチュラルすぎて背景に溶け込みそう
401 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:00:24.84 ID:Q1XPeTh80
読み応えあって面白かった
406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:19:16.76 ID:i+coh8KLP
>>398
ミュージカルか…おじさんに歌い踊られてもなんか微妙だけど、ルナ先生とは
異常に相性が良さそうだな…。
407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:20:33.45 ID:hpGVLjMj0
テニミュの観客動員にビビりつつ
タイバニミュージカルが本気出したらどうなるかなあと妄想だけしてみる
409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:21:21.26 ID:MXJP5GAE0
西田脚本と舞台は普通に親和性いいとは思うんだよな
410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:30:14.83 ID:tjoELCZp0
舞台化する作品は女性人気高い作品が多いよな
一定数そういうの望むファンがいるのかな
412 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:33:17.90 ID:6pYUh2/y0
実写と舞台はやめてくれ…
413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:34:42.85 ID:43aXl7Vm0
ガワしか出てこないヒーローショーなら大歓迎だけど
女子人気にかこつけてイケメン()揃いの舞台は勘弁だな
421 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:50:04.58 ID:NJLbjbsx0
牛角さんとかヒーローショーでどうしたらいいんだよ
422 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:52:14.16 ID:i+coh8KLP
>>421
首の真空管光ったらかっこいいと思うよ!
423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:52:14.73 ID:gmQ9WPiL0
>>421
折紙さんもww
429 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/16(月) 13:59:00.81 ID:AtT62pqx0
>>421
ドリルが凄い回る。
TrackbackURL